産後に耳鳴り・耳詰まりが起こる原因は?突発性難聴やメニエール病のリスクも解説
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産後に突然、耳鳴りや耳が詰まったような感覚になった経験がある方もいるのではないでしょうか。
急に耳が聞こえづらくなり、不安に感じてしまうお母さんは少なくありません。
多くは一時的なものですが、中には突発性難聴やメニエール病といった病気が隠れている場合もあり、早めの対処が必要なことも。
今回は、産後に耳鳴りや耳詰まりが起こる原因と、注意すべき症状について詳しく解説します。
ぜひ参考にしてください。
産後に耳鳴り・耳詰まりが起こるのはなぜ?
妊娠中や産後は体や環境が大きく変化し、さまざまな不調やトラブルが出てきます。
その中でも、産前はなんともなかったのに、出産後に耳鳴りや耳詰まりといった耳の不調を訴えるお母さんが意外と多いのです。
これは、産後ホルモンバランスが大きく変化したことが一番の原因で、初めての育児でのストレスや睡眠不足が大きく影響しています。
耳鳴りは、実際には音がしていないのに耳の中で音が聞こえる状態をさします。
感じ方は人それぞれですが、キーンという高い音やゴーッとうなるような音などさまざまです。
一方、耳詰まりは、耳の奥がふさがったような感覚をいい、空気の通りが悪くなって起きます。
飛行機に乗った時やエレベーターで高層階に上がったときに感じるような違和感です。
また、東洋医学では子宮と深いつながりがあるといわれている腎臓の疲れが耳鳴りに関係しているという考え方もあります。
産後、ゆっくり子宮が収縮して妊娠前の状態に戻っていきますが、このとき腎臓にも大きな負担がかかり、その負担が神経を通じて耳に影響を及ぼしていると考えられています。
ですが、もっとも大きな原因は、最初にお伝えしたようにホルモンバランスの乱れなのです。
放置は危険?耳鳴り・耳詰まりに潜む病気のリスク
どちらの症状も、産後しばらくしたらおさまることがほとんどです。
しかし、あまりにも頻繁に起こる場合や、痛みがめまいもある場合は別の病気の可能性があります。
この章では、放置すると生活に支障が出る病気や、早めの対処が必要な症状を解説します。
突発性難聴
突発性難聴は、ある日突然、片方の耳が聞こえにくくなる病気です。
前触れがほとんどなく、朝起きたら急に耳が聞こえにくい、というように発症するのが特徴。
音を感じ取る器官、内耳や、聴神経にトラブルが起きて発症する、感音性難聴と呼ばれるものです。
音が聞こえづらくなるとともに、耳鳴りや耳詰まりの症状が出ることがあり、めまいを訴える方もいます。
原因ははっきりとはわかっていませんが、ストレスや過労、不規則な生活が影響していると考えられています。
メニエール病
メニエール病は、内耳にリンパ液が溜まりすぎることで起こる病気です。
30代から50代の方に多くみられ、片方の耳に症状が出るという特徴があります。
症状は、突然グルグルと回るような激しいめまいが起こり、数分から数時間続きます。
立っていられなくなるほどの発作が出ることも。
耳鳴りや聴力の低下、耳詰まりが主な症状です。
原因は完全には解明されていませんが、内耳のリンパ液の圧力バランスが崩れることが関係しているといわれています。
長期的な管理が必要な病気ですが、適切な施術と生活習慣の見直しで、症状の改善が見込めます。
メニエール病かなと思ったら、早めに専門医に相談しましょう。
自律神経失調症
妊娠から出産、授乳期にかけて、ホルモンバランスは大きく変化します。
これが自律神経を崩す原因になっていて、出産前は徹夜や夜更かしも平気で体力に自信のあった方も、産後のホルモンバランスの乱れにより、疲れやすくなる場合があります。
さらに、初めての育児では特に睡眠不足になりストレスも溜まりやすいため、自律神経のバランスを崩す要因がそろっているのです。
3時間おきの授乳や頻繁にオムツ交換がある時期は難しいですが、赤ちゃんがある程度まとまって寝るようになったら、自分も規則正しい生活に戻しましょう。
朝、太陽の日差しを浴びると、セロトニンという神経伝達物質が出て、自律神経を安定させてくれます。
耳管開放症・狭窄症
耳管開放症とは、ホルモンバランスが崩れることで耳管が常に開いた状態になり、空気圧の調整ができなくなってしまい、耳詰まりや耳鳴りが起こる症状です。
狭窄症は時間がふさがったり狭くなることで耳管周辺の粘膜が腫れた状態を指します。
このように、どちらも耳管がうまく働かないことで起こる病気ですが、開きっぱなしになるか、狭くなるかという、正反対の状態が原因です。
ただ、症状がよく似ているため見分けるのが難しいといわれています。
耳管狭窄症は、放っておくと癒着性中耳炎という病気に進行する場合があります。
早めに専門医に相談するとよいでしょう。
低音障害型感音難聴
内耳にある蝸牛という器官内のリンパ液の流れが滞ると、現れる症状です。
これはリンパ水腫とよばれていて、聴覚に影響します。
改善には、リンパ液の流れを良くすることが重要で、マッサージや整体でリンパの循環を促すと、症状が軽くなるでしょう。
また、首の筋肉が硬くなると、リンパ液の排出経路が圧迫されるため、ストレートネックになると症状が出やすくなるのです。
炎症を抑える目的でステロイド薬が処方されるケースが多いですが、根本的な改善のため整体での施術をおすすめします。
放置してしまうと、生涯にわたり聴力に影響が残る可能性があるため、早めの対処と継続的なケアが重要です。
産後は無理せず休養を!耳鳴り・耳詰まりを和らげる方法
出産後は、生まれたばかりの赤ちゃんが最優先で、お母さんは自分自身のことは後回しになりがちです。
出産直後から母親として赤ちゃんを育て、家に帰れば家事をしなければいけません。
しかし、産後の体は大きなダメージを負っている状態。
可能な限り体を休ませないと、ダメージが残ってしまい将来の生活に支障が出ることも。
この章では、耳鳴りや耳詰まりを和らげる方法をお伝えします。
十分な休息と生活習慣の見直し
産後の耳鳴り、耳詰まりに効果的な方法は、体をしっかり休ませることです。
女性ホルモンのバランスの乱れには、休養が一番の薬。
パートナーや家族に協力してもらいながら、リラックスできる時間を作りましょう。
夜間の授乳でまとまった睡眠が取りづらいときは、昼間に赤ちゃんと一緒にお昼寝をするなど、少しでも睡眠時間を確保してください。
赤ちゃん中心の生活になってしまいますが、育児に慣れてきたら、ご自身の心と体を優先し、生活を整えていきましょう。
耳を温める・ツボを押す
耳周辺の血流を良くするために、温熱療法が効果的です。
耳の後ろや首筋に約40~45℃に温めたタオルを3分間当てます。
次に同じ部分に、冷水で濡らしたタオルや冷却ジェルパックなどを当てて冷やします。
これを3セット繰り返すと、筋肉がほぐれ血行が良くなるのでぜひ試してみてください。
最後は温めた状態で終わるとリラックスできるでしょう。
また、ツボ押しも効果的です。
血行不良に効く耳門(じもん)や、ストレス緩和に効果的な翳風(えいふう)、聴宮(ちょうきゅう)がおすすめ。
指の腹を使って、円を描くように優しく押しましょう。
強すぎるとかえって逆効果になるため、痛みを感じない程度の力加減で押してください。
自宅や職場でセルフケアできますので、不調を感じたら試してみましょう。
耳鼻咽喉科に相談する
産後しばらく経っても改善しない場合や、だんだんと症状がひどくなる場合、また、気になって体が休まらない状態が続いたり、痛みが出たりするときは耳鼻咽喉科に相談しましょう。
先ほど紹介した、別の病気の可能性があるためです。
早期発見で早めに対処できれば、改善するケースが多いため、安心するためにも専門医への相談がおすすめです。
鍼灸・整体を検討する
鍼灸や整体ではストレスや体の緊張状態をほぐし、バランスを整えることができます。
筋肉をほぐす施術や血行を良くする鍼や灸で、自然回復力を高め、再発を防ぎます。
耳鳴りに悩む方はぜひ試してみてください。
広島周辺で産後の耳鳴りにお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!
広島周辺にお住まいの方で、産後の耳鳴りにお悩みの方は、ぜひセラピストプラネットにご相談ください。セラピストプラネットは広島県広島市を拠点としている整骨院で、広島県内に10店舗を構えています。どの店舗も最寄り駅から徒歩1〜13分程度というアクセスの良さが特徴の一つです。どんな些細な症状でも、お気軽にご相談ください。一人ひとりの原因を突き止めて、解決への道筋を探し、一緒に改善を目指していきましょう。