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      有痛性外脛骨とは?成長期に起こりやすい足の痛みの原因と対処法

      歩いたときや運動中に、足の内側にズキッとした痛みを感じたことはありませんか?それは有痛性外脛骨が原因かもしれません。

       

      大人でも起こる症状ですが、特に運動量の多い成長期の子どもに多く見られるため、部活動やクラブチームに所属しているお子さんがいるご家庭では注意が必要です。

       

      今回は、有痛性外脛骨の原因や特徴的な症状、日常生活でできるケアや対策について詳しく解説します。

      外脛骨(がいけいこつ)とは?その特徴と種類

      外脛骨は、全体のおよそ4〜21%の人に見られる、足の舟状骨という骨の内側にできる余分な骨のことを指します。この骨はもともと異常なものではなく、多くの場合は痛みもないため、普段の生活で特に支障を感じずに過ごしている人がほとんどです。

       

      ただし、歩く、走るといった動作や、靴の当たり方によって外脛骨と舟状骨の間にわずかな動きが生じると、それが刺激となり痛みが出る場合もあります。

       

      外脛骨の検査ではレントゲンが行われ、舟状骨の形や外脛骨との位置関係を確認します。外脛骨は「Veitch分類」という基準に沿って、以下の3タイプに分類されるのが一般的です。

       

      タイプⅠ:外脛骨が後脛骨筋腱の中にあり、舟状骨とはつながっていない状態
      タイプⅡ:外脛骨が舟状骨とやわらかい組織(線維)でつながっている状態
      タイプⅢ:外脛骨が舟状骨と一体化し、完全にくっついている状態
      タイプⅡは外脛骨が不安定な位置にあるため、特に痛みが出やすいタイプとされています。

       

      参照元:有痛性外脛骨(外脛骨障害) | 慢性痛治療の専門医による痛みと身体のQ&A

      痛みがなければそのままでOK「無症候性外脛骨」

      外脛骨が本来の役割である種子骨として、後脛骨筋の動きをサポートしているだけであれば、特に症状は現れません。

       

      しかし、人によっては外脛骨が舟状骨とくっついていることがあり、その影響で痛みや腫れなど、さまざまな症状が出る場合があります。

      痛みや腫れを伴う場合は注意「有痛性外脛骨」

      運動を繰り返すうちにふくらはぎの筋肉が疲れて柔軟性が落ちると、後脛骨筋に負担がかかり、外脛骨の部分が引っ張られて痛みや炎症が生じます。

       

      特に、土踏まずが低い扁平足や、かかとが内側に傾いている回内足、外脛骨が大きく突出している場合は要注意。他の人よりも負担がかかりやすく、長時間の歩行や立ち仕事といった軽い運動でも症状が出やすい傾向があります。

       

      特に有痛性外脛骨を発症しやすいのは、運動量が増える10〜15歳前後。状態が悪化すると骨のあたりが目立ち、腫れや熱を持つ場合もあります。また、大人の場合は足首の捻挫や靴の圧迫をきっかけに急に痛みが出るケースもあるため注意が必要です。

      女性に多い?有痛性外脛骨になりやすい人の特徴

      外脛骨は女性に多く見られ、痛みが出るリスクも高いと言われています。特にランニングやバスケットボール、バレーボール、バレエなど、ふくらはぎに負担がかかるスポーツをしている人は、外脛骨まわりに痛みが出やすくなるため注意が必要です。

       

      また、扁平足の人も有痛性外脛骨を発症しやすい傾向があります。土踏まずが低い状態では後脛骨筋にかかる負担が増え、その影響で外脛骨の周辺に炎症が起こりやすくなるためです。

      成長期に増える! 有痛性外脛骨の主な原因

      運動量が増える成長期に発症しやすいと言われている有痛性外脛骨。見た目ではわかりにくいものの、歩行や運動に支障が出る場合もあるため、主な原因を解説します。

      足のアーチの崩れや扁平足などによる負荷

      痛みの有無には、足のアーチの状態が影響していると考えられます。足には3つのアーチがありますが、特に関係するのは内側の縦アーチです。いわゆる土踏まずの部分で、ここが下がって扁平足ぎみになると、後脛骨筋が引っ張られて外脛骨に負担がかかり、痛みが出やすくなります。

      運動やケガによる繰り返しの刺激・外的要因

      成長期にはランニングやジャンプなどの動きに、体の使い方がうまく対応できていない場合もあります。動きにクセがあると足の同じ場所に負担がかかりやすく、ケガを繰り返してしまい、そうした積み重ねが痛みにつながることも。

       

      また、サイズが小さめの靴を履いて行うスポーツ(陸上競技やサッカー、バスケットボール、ラグビー、バレーボール、剣道、新体操、バレエなど)は注意が必要です。これらの競技では、走る、跳ぶ、急に止まるといった動きが多く、足に大きな負担がかかりやすくなります。

      有痛性外脛骨はどうすれば治る?

      では、有痛性外脛骨はどうすれば改善するのでしょうか。詳しい対処法を説明します。

      シップなどで炎症を抑える

      有痛性外脛骨の痛みが出ているときは、まず無理をせず安静にすることが大切です。運動をする前後には、足の内側を氷で冷やすアイシングも効果的。特に炎症が強く、熱をもって腫れている場合は、氷嚢などでしっかり冷やしながら、必要に応じて湿布や消炎鎮痛剤を使って痛みを和らげましょう。

      成長とともに自然に治るケースが多い

      有痛性外脛骨は、成長に伴って自然に症状が落ち着いてくるケースも多いため、まずは手術をせず、保存療法が基本です。主な対処法としては、スポーツを一時的に控え、出っ張った骨の部分にパッドを当てて負担を軽くする方法、土踏まずを支えるインソール(縦アーチサポート)の使用などがあります。

       

      リハビリでは、足の内側の小さな筋肉を鍛えるトレーニングを行い、必要に応じてストレッチや他の筋力強化もあわせて進めていきます。

      痛みを繰り返す場合は手術を検討する

      有痛性外脛骨で手術が必要となるケースは滅多にありません。しかし痛みが長引き、保存療法でも改善が見込めない場合は選択肢として手術も視野に入れてみましょう。

       

      手術には外脛骨だけを取り除く方法、外脛骨を摘出して後脛骨筋腱を舟状骨に縫い付ける方法、外脛骨と舟状骨をしっかりと癒合させる方法の3つがあります。

       

      どの方法でも比較的良好な結果が報告されていますが、後脛骨筋腱の機能を損なわずに維持する配慮が重要です。手術後は、足首を中間の位置で約4週間ギプス固定し、その後、関節の動きを回復させるリハビリを始めます。さらに、後脛骨筋を中心とした足首まわりの筋力を徐々に鍛え、競技への復帰は術後3ヵ月ほどが目安です。

      自宅でできる有痛性外脛骨の予防・対策

      有痛性外脛骨は、日頃の体の使い方や足への負担を見直すことで、予防や再発防止が期待できます。この章では靴選びやストレッチ、インソールの活用など、自宅でできる対策をご紹介します。

      自分の足にあった靴を選ぶ

      自分の足に合う靴を選ぶのはとても大切です。特に、土踏まずをしっかり支えてくれるインソールを使うと、足への負担がやわらぎます。また、外脛骨が靴の履き口に当たって痛みを感じるようなときは、スペーサーなどを使って靴の内側を調整し、当たらないように工夫するとよいでしょう。


      参照元:有痛性外脛骨に配慮した靴 | AKAISHI 公式通販

      ストレッチや筋トレで足の筋肉を整える

      運動の前後にふくらはぎのストレッチを丁寧に行うと、筋肉の疲労がたまりにくくなります。日常の習慣として取り入れるとケガの予防にも効果的なので、痛みが落ち着いてきたらリハビリとして後脛骨筋、腓骨筋、ふくらはぎの筋肉など、足首まわりの筋力をしっかり鍛えていきましょう。

       

      また、足の指を動かす筋肉や足の内側にある細かい筋肉も強化し、アキレス腱のストレッチもあわせて行います。さらに、舟状骨につながる筋肉の柔軟性を高めておくことも大切です。こうしたケアを通じて、外脛骨への負担を和らげる効果が期待できます。

      インソールやテーピングでサポートする

      テーピングをすると、患部への負担が軽くなり痛みが軽くなるだけでなく、足のバランスも整いやすくなるため、動きやすさが改善されます。足首を安定させるようにテーピングをして、クッション性のあるインソールを使うと負担を減らせるため、おすすめです。

      広島周辺で外脛骨にお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!

      外脛骨の痛みは、放っておくと慢性化することもあるため、早めの対応が大切です。セラピストプラネットでは、一人ひとりの足の状態に合わせた丁寧な評価とケアで、症状の根本改善を目指します。広島周辺で外脛骨にお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。