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      アキレス腱炎をほっとくとどうなる?断裂リスクや対処法・予防法まとめ

      運動後にアキレス腱のあたりに違和感や痛みを覚えたことはありませんか?その症状、もしかするとアキレス腱炎かもしれません。軽い痛みだからと放置していると、炎症が進行し、最悪の場合は腱が断裂する危険性もあるため注意が必要です。

       

      この記事では、アキレス腱炎の初期症状や正しい対処法、再発予防のためのケア方法を詳しく解説。さらに、間違いやすい他の症状との見分け方も紹介しますので、痛みを軽視せず、早めの対応を心がけましょう。

      アキレス腱炎をほっとくとどうなる?断裂のリスクに注意

      アキレス腱は、ふくらはぎの筋肉と踵の骨をつなぐ人体で最も太く、強い腱のひとつです。ジャンプや走り出しなど強い負荷がかかり、この腱が炎症を起こしている状態を「アキレス腱炎」と呼びます。

       

      「アキレス腱炎」は炎症の状態、「アキレス腱断裂」は実際に腱が切れてしまった状態です。炎症によってダメージを受けたアキレス腱は、わずかな衝撃でも切れてしまうことがあり、断裂すると「後ろから誰かに蹴られたような衝撃」を感じるのが特徴。

       

      その直後に強い痛みが走りつま先立ちができなくなり、歩行にも支障をきたします。放っておくと炎症が続いて慢性的な痛みに悩まされたり、日常生活やスポーツへの復帰が遅れるため、注意が必要です。

      そもそもアキレス腱炎とは?

      では、アキレス腱炎はどのような症状なのでしょうか。症状や原因、回復期間を詳しく説明します。

      初期症状|触ると痛い・熱っぽく感じる

      主な症状としては、アキレス腱の痛みや腫れ。特に多いのが、朝起きて最初に歩き出すときや、運動を始めた直後に痛みを感じるケースです。また、炎症を起こしているため熱っぽく、触ると温かく感じます。

      主な原因|スポーツ・加齢・骨盤の歪み

      アキレス腱は本来、非常に強靭な組織で、約1トンもの力に耐えられると言われています。

       

      しかし、ジャンプやダッシュといった動作を繰り返すことで徐々に負担が蓄積され、アキレス腱炎が進行し、細かな損傷が生じていきます。さらに悪化すると、腱が切れてしまうアキレス腱断裂に至ることも。

       

      アキレス腱炎を引き起こす主な原因の1つ目は「使いすぎ」です。普段あまり運動をしていない人が、いきなり激しい運動を始めると、アキレス腱がその負荷に耐えきれず炎症を起こしやすくなります。

       

      また、日頃から運動している人であっても、トレーニングのやり方や頻度、内容を誤ると、腱に過剰なストレスがかかり、アキレス腱炎のリスクが高まってしまうのです。

       

      2つ目は「加齢による変化」です。年を重ねるにつれて体の各組織が老化するのと同じように、アキレス腱も徐々に柔軟性や弾力を失っていき、さらに腱の周囲の血流が悪くなり炎症を起こしやすくなります。

       

      加齢によって引き起こされるアキレス腱炎は、若い頃に比べて治りが遅く、長引く傾向があるためより注意しましょう。これは、腱の弾力を保つコラーゲンの生成が年齢とともに減少し、腱そのものが衝撃に弱くなるためちょっとした負荷でも炎症が起きやすくなるからです。

      回復期間|軽度なものであれば1~2か月

      急性の痛みは、炎症によるものが主な原因です。

       

      そのため、損傷した組織が回復し、炎症が治まれば、痛みも自然と和らいでいきます。一般的には、炎症は発症から3日ほどでピークを迎え、その後は安静にしていれば2〜3週間ほどで落ち着いていくのが一般的です。

       

      一方、慢性的な痛みになると、原因が単なる炎症ではなく、体の使い方や神経の反応といった複雑な要素が関係していることがあります。比較的軽いケースであれば1〜2か月ほどで改善が見られますが、状態が悪化している場合には、回復までに1年以上かかることもあるため早めの来院が重要です。

      自宅でできる!アキレス腱炎のセルフチェック

      アキレス腱に違和感があるときは、自分で簡単に確認できるセルフチェックを試してみましょう。

       

      まず、立った状態でかかとを持ち上げる動作を何度か繰り返してみてください。その動きでアキレス腱に痛みが出るようであれば、軽度の炎症を起こしている可能性があります。

       

      次に、左右のアキレス腱を手でそっと触ってみて、痛みや腫れ、熱を感じる部分がないか確認しましょう。腫れや熱っぽさがある場合は、炎症が進んでいるサインかもしれません。

       

      ただし、アキレス腱炎だと思って様子を見ていたら、実際にはアキレス腱の断裂やかかとの骨折だった、という例もあります。セルフチェックで気になる症状がある方は、自己判断せず、できるだけ早く専門医に相談することをおすすめします。

      アキレス腱炎の痛みをやわらげる5つの方法

      では、アキレス腱炎になってしまった場合はどう対処したらよいのでしょうか。痛みをやわらげる方法を紹介します。

      まずは安静に!無理のないストレッチを行う

      痛みが出始めた直後は、アキレス腱に強い炎症が起きている状態です。この段階では、まず運動をやめて安静にすることが大切。無理に動かすと症状が悪化する可能性があるため、できるだけ早い段階で休養を取りましょう。

       

      一般的には、2〜6週間ほど運動を控え、2週間ほど安静にしたあとは、痛みの経過をみながら再度医師の診察を受け、運動を再開しても良いかどうか判断してもらうのが理想的です。ストレッチを行う際は、足首を反らすように動かしてアキレス腱をゆっくり伸ばすのが基本です。無理のない範囲で、痛みのない動作から始めましょう。

      軽めの運動でアキレス腱周りの筋力を上げる

      ストレッチに加えて、ふくらはぎの筋力を鍛える運動も効果的。特に『カーフレイズ』や『つま先立ち体操』と呼ばれる運動がおすすめです。これらはアキレス腱を伸ばすストレッチに似た動きですが、かかとを持ち上げることで筋力をしっかり強化することができます。

       

      1.壁の前に立ち、足は肩幅に開きます。

      2.ゆっくりと、かかとを持ち上げてつま先立ちになり、またゆっくりとかかとを下ろします。


      この動作を10回で1セットとし、1日2~3セットを目安に、少なくとも3ヶ月は続けてみましょう。痛みが強く出ない範囲であれば継続して問題ありませんが、耐えられないほどの痛みがある場合は無理せず中止し、体に合ったペースで行うことが大切です。

      テーピングでアキレス腱の動きをサポートする

      アキレス腱炎による痛みを和らげる方法のひとつに、テーピングがあります。
      テーピングをすることで動きがある程度制限され、その分アキレス腱への負担を軽くすることができるため、痛みの緩和につながります。

      ロキソニン(消炎鎮痛薬)や湿布を使う

      病院では、ロキソニンなどの消炎鎮痛薬や湿布が処方されることが一般的です。どちらも痛みや炎症を抑える効果がありますが、使用するときは必ず医師や薬剤師の指示に従い、用法、用量を守りましょう。

       

      特に湿布は、長時間貼りっぱなしにしていると、かぶれや湿疹を起こすことも。効果が薄れてきたと感じたら一度はがし、次に貼るまで少し時間を空けるようにしましょう。

      ただし、薬や湿布はあくまで痛みを抑えるための一時的な対処であり、アキレス腱炎そのものを根本から改善するものではないため、原因に合ったケアが重要です。

      整体や整骨院に通って施術してもらう

      痛みがあるときは安静にし、軽いストレッチや薬の服用など、基本的な対処をしっかり行っているのであれば、整体や整骨院、鍼灸院での施術を受けるのもひとつの方法です。

       

      マッサージで筋肉をほぐしたり、ツボを刺激する電気鍼療法、お灸などは、痛みの緩和に役立つ場合があります。
      体の状態に合わせて、無理のない範囲で取り入れてみると良いでしょう。

      アキレス腱炎を繰り返さないための予防策

      アキレス腱炎は一度良くなっても、再発しやすいのが厄介なところです。特に運動を日常的に行っている方や、体の使い方に偏りがある方は注意しましょう。アキレス腱に負担をかけすぎないための具体的な予防策を紹介します。

      アキレス腱周りのストレッチ

      日頃から体の柔軟性を保つことで、アキレス腱への負担を軽減できます。特に以下のストレッチは、予防や再発防止に効果的です。

       

      1.アキレス腱のストレッチ

      壁や机に手をつき、片足を軽く後ろへ引きます。後ろの膝をゆっくり曲げ、アキレス腱がじんわり伸びるのを感じたところで30秒キープ。背中が丸まらないように意識しましょう。反対側も同様に行い、朝と夜を中心に1日3回が目安です。

       

      2.ふくらはぎのストレッチ

      同じように壁や机に手をつき、片足を後ろに引いてかかとを床に近づけていきます。アキレス腱からふくらはぎにかけて心地よい伸びを感じたら、そのまま30秒。左右それぞれ1日3回を目安に続けましょう。

      運動前のウォーミングアップ

      運動前のウォーミングアップは、ケガを防ぐうえでとても重要です。体をしっかり温めて筋肉や関節の動きをスムーズにしておくことで、アキレス腱に急な負担がかかるのを防ぐことができます。目安としては5〜10分ほど、息が軽く上がるくらいのジョギングやラジオ体操がおすすめです。

      アキレス腱に優しい靴を選ぶ

      アキレス腱炎を予防するうえで、靴選びはとても重要です。足に合わない靴を履いていると、炎症の原因になることがあります。アキレス腱にやさしい靴選びのポイントは以下の通りです。

       

      ・かかとがしっかりしていること

      足首を安定させるために、かかと部分に補強のある靴を選びましょう。

      ・自分の足に合ったサイズ

      サイズが合っていないと足に負担がかかります。試し履きの際は両足で履いて、つま先に指一本分のゆとりがあり、かかとがしっかりフィットしているかを確認しましょう。

      ・クッション性があること

      地面からの衝撃をやわらげるクッション性の高い靴を選ぶことで、アキレス腱への負担が軽くなります。

      ・アーチサポートがあること

      土踏まずをしっかり支えるアーチサポート機能付きの靴は、足への負担を分散してくれます。扁平足やハイアーチの方には特におすすめです。

      間違いやすい!アキレス腱炎に似た症状とは

      アキレス腱炎に似た症状をもつ別の疾患もあるため、自己判断には注意が必要です。たとえば、足底筋膜炎やシーバー病でも、踵の周辺に痛みが出ることがあります。足底筋膜炎は足裏の土踏まずから踵にかけて痛みが出るのが特徴です。

       

      シーバー病は踵の骨そのものに痛みが出る疾患で、10歳前後の子ども、特に男の子に多く見られます。また、痛風でも足首まわりに腫れや痛みが生じることがあり、これも見分けがつきにくいケースのひとつです。似たような症状でも原因はさまざまなので、アキレス腱のあたりに原因不明の痛みや腫れがある場合は、早めに専門医に相談しましょう。

      広島周辺でアキレス腱炎についてお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!

      アキレス腱炎は、放置すると慢性化や断裂につながることもあるため、早めの対応が大切です。炎症の原因は使いすぎや加齢による変化、骨盤のゆがみや靴の影響などさまざま。痛みを和らげるだけでなく、再発を防ぐためには、体の状態を根本から見直す必要があります。

       

      広島周辺にお住まいの方で、アキレス腱炎にお悩みの方は、ぜひセラピストプラネットにご相談ください。セラピストプラネットは広島県広島市を拠点としている整骨院で、広島県内に10店舗を構えています。どの店舗も最寄り駅から徒歩1〜13分程度というアクセスの良さが特徴の一つです。どんな些細な症状でも、お気軽にご相談ください。一人ひとりの原因を突き止めて、解決への道筋を探し、一緒に改善を目指していきましょう。