変形性膝関節症の手術費用は?抑える方法・改善方法などをご紹介!
目次
変形性膝関節症になると、症状によっては手術を検討することがあります。そこで気になるのが費用面ですよね。この記事では、変形性膝関節症の手術費用や、その費用を抑える方法などについて詳しくご紹介します。
変形性膝関節症の原因は?
変形性膝関節症は、膝の関節の軟骨がすり減って痛みや腫れを伴う病気です。
年齢を重ねるにつれて発症しやすくなりますが、若い人でもケガの影響などで発症することがあります。膝は負担がかかると少しずつダメージが蓄積されてしまいます。ここでは、変形性膝関節症の主な原因として考えられるものについてご紹介します。
関節軟骨の老化
膝の関節には、骨と骨が直接ぶつからないように軟骨があります。この軟骨がスムーズに動くことで、私たちは痛みなく歩いたり、階段を上ったりできるのです。しかし、膝を使い続けるうちに、少しずつ軟骨がすり減り、弾力を失います。すると、クッションの役割が弱まってしまうので骨同士が直接こすれ合うようになり、痛みや炎症が起こるのです。膝に負担のかかる姿勢を長年続けていたり、運動不足で筋肉が衰えていると、軟骨の老化が進みやすくなります。軟骨は一度すり減ると自然に再生することが難しいため、早めに対処することが大切です。
加齢
年齢を重ねることで、関節の機能は少しずつ衰えていきます。若いころは柔らかく弾力のある関節軟骨も、加齢とともに水分が減少し、摩耗しやすくなります。また、筋力の低下や血流の悪化が関係していることも。特に膝の周りの筋肉が衰えると、関節をしっかり支えられなくなり、膝に余計な負担がかかってしまいます。運動習慣がないと、筋肉のサポートが不十分になり、膝へのダメージが大きくなることも。さらに、ホルモンバランスの変化も関節の健康に影響を与えることがあります。女性は閉経後にホルモンの分泌が変化して、軟骨が弱くなりやすい傾向があります。
ケガの後遺症
膝のケガが変形性膝関節症の引き金になることもあります。例えば、スポーツや事故で膝の靭帯や半月板を損傷した場合、完全に治ったように見えても、関節のバランスが崩れたままになることがあります。その結果、膝の特定の部分に負担がかかり続け、軟骨がすり減りやすくなるのです。また、骨折や脱臼の後遺症として、関節の動きがスムーズでなくなることもあります。若い頃にケガをしている場合、加齢とともにその影響が出やすくなるため、過去のケガを放置せずにケアしていくことがおすすめです。
変形性膝関節症の手術費用はどれくらい?
変形性膝関節症の手術費用は、手術内容によって異なります。ここからは、それぞれの手術費用の相場をご紹介します。
関節鏡視下手術
関節鏡視下手術は、膝に小さな穴を開けて内視鏡(関節鏡)を挿入し、軟骨や半月板の損傷部分を修復する手術です。傷口が小さく、体への負担が少ないため、早い回復が期待できるのが特徴です。変形性膝関節症の初期から中期の患者さんに行われることが多く、関節の痛みや引っかかるような違和感を軽減する効果があります。しかし、進行が進んでいる場合には根本的な対処にはならないため、症状によっては別の手術が必要になることもあります。
手術費用:およそ3〜8万円
関節鏡視下手術の費用は健康保険が適用されるため、自己負担額は3〜8万円程度になります。手術自体は1時間ほどで終わることが多く、入院が必要な場合でも短期間で済むのが特徴です。病院によっては個室や少人数の病室を希望すると追加でベッド代が発生し、その費用は2人部屋で1万円〜、個室なら2万円〜と病院によって異なります。健康保険の高額療養費制度を活用することで、一定額以上の自己負担を抑えられる場合もあるので、事前に確認してみてください。
高位脛骨骨切り術
高位脛骨骨切り術は、膝の負担がかかりやすい部分の骨を切り、プレートや金属の器具を使って角度を調整する手術です。これにより、膝への負荷のバランスを改善し、痛みを軽減することができます。若い人や、人工関節の手術を避けたい人に選ばれることが多いと言われています。術後はリハビリが必要ですが、長期間痛みを軽減できる可能性があります。
手術費用:およそ15〜45万円
この手術の費用は、使用するプレートや固定具の種類、入院期間などによって変わります。健康保険が適用されるため、自己負担額は15〜45万円程度になることが一般的です。入院が必要となることが多いため、追加でベッド代がかかることが想定されます。手術後のリハビリが重要なため、入院中や退院後のリハビリ計画についても確認しておきましょう。
人工関節置換術
人工関節置換術は、変形が進行し、関節の軟骨がほとんど失われた場合に行われる手術です。傷んだ関節部分を取り除き、人工の関節に置き換えることで、痛みの改善や膝の機能回復を目指します。人工関節にはさまざまな種類があり、耐久性の高いものや動きやすさを重視したものなど、患者さんの状態に合わせて選んでいきます。この手術を受けた後は、痛みの大幅な軽減が期待できるため、元の日常生活に戻れることがほとんどです。
手術費用:およそ18〜55万円
人工関節置換術は、人工関節の材料費が含まれるため、ほかの手術と比べて費用が高くなる傾向があります。自己負担額は18〜55万円程度となることが一般的です。長期入院になることがあるため、医療費助成制度の利用や高額療養費制度の申請についても確認しておくと、費用負担を軽減できる可能性があります。
変形性膝関節症の手術費用を抑える方法は?
手術の費用はどうしても高額になります。しかし、制度を利用することで負担が軽くなることも。ここでは、手術費用を抑える方法についてご紹介します。
限度額適用認定証
限度額適用認定とは、医療費の窓口支払いを一時的に減らせる制度です。これを利用すると、病院や薬局での支払いが自己負担限度額内に収まり、高額な医療費をその場で用意する必要がなくなります。
手続きの方法
入院や手術が決まったら、早めに申請しましょう。申請は、市区町村の役所や社会保険事務所で行い、発行された認定証を病院の窓口で提示するだけで利用できます。
利用の流れ
事前に申請する(市区町村の役所や社会保険事務所へ)
病院で認定証を提示し、限度額内の自己負担で検査を受ける
メリット
・入院や手術前に申請しておくことで、最初から自己負担額が抑えられる
・自己負担限度額は収入によって決まるため、経済的負担を軽減できる
・高額療養費制度のように「いったん全額支払う」という必要がなく、負担が少ない
高額療養費制度
高額療養費制度は、医療費が一定額を超えた場合に後から払い戻しを受けられる制度です。最初に全額を支払う必要はありますが、一定の条件を満たせば後で負担が軽減されます。
手続きの方法
医療費を一度支払い、その後、加入している健康保険組合などに申請します。申請後、払い戻しまでに3〜4か月かかることがあるため、余裕をもって申請すると安心です。
利用の流れ
病院で一旦自己負担分を全額支払う
健康保険組合や市区町村に申請する
払い戻しを受ける(支給まで3〜4か月かかる場合あり)
メリット
・突然の高額な医療費の負担を、後から軽減できる
・適用される自己負担限度額を超えた分が払い戻されるため、結果的に支払いが抑えられる
注意点として、申請しないと払い戻しを受けられないため、忘れずに手続きをすることが大切です。また、支給まで時間がかかるため、余裕を持って手続きするようにしましょう。
変形性膝関節症は手術なしで改善できる?
変形性膝関節症の対処方法には、大きく分けて手術をしない保存療法と、症状が進行した場合に行われる手術療法の2種類があります。初期の段階では、できるだけ手術を避けて日常生活の中で症状を緩和できる方法を試します。
まず、運動療法がおすすめです。膝の周りの筋肉を強化することで、関節への負担を減らし、痛みを軽減できます。水中でのウォーキングや軽いスクワットなどの負担の少ない運動が推奨されます。加えて、薬物療法も痛みを和らげるのに効果が期待できます。
このような保存療法を2〜3ヵ月ほど続けても改善が見られない場合や、膝の痛みや変形が悪化している場合は、手術が検討されます。
広島周辺で変形性膝関節症でお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!
この記事では、変形性膝関節症の手術費用や費用を抑える方法などについて詳しくご紹介しました。手術はどうしても高額になりがちですが、制度を上手く使って費用を抑えてみましょう。
広島周辺にお住まいの方で、変形性膝関節症でお悩みの方は、ぜひセラピストプラネットにご相談ください。セラピストプラネットは広島県広島市を拠点としている整骨院で、広島県内に10店舗を構えています。どの店舗も最寄り駅から徒歩1〜13分程度というアクセスの良さが特徴の一つです。どんな些細な症状でも、お気軽にご相談ください。一人ひとりの原因を突き止めて、解決への道筋を探し、一緒に改善を目指していきましょう。
また、変形性膝関節症は、必ずしも手術が必要というわけではなく、適切なケアを行うことで手術をせずに改善される方も多くいらっしゃいます。手術を検討される前に、一度ご相談いただくことで、より良い選択肢を見つけられるかもしれません。お気軽にお問い合わせください。