顎関節症による耳鳴りの原因は?顎関節症の改善方法もご紹介!

耳の痛みや耳鳴りで困ったことはありませんか?
日常生活に支障があるのに、耳鼻科に行っても異常はないと言われ悩んだ事がある方は、顎関節症による耳の異常かもしれません。
顎関節症とは、顎の筋肉や関節、骨に炎症やズレが生じることで、痛みや異音が発生する症状のことです。

今回は、顎関節症による耳鳴りの原因の解説や、不快な耳の症状の改善方法も合わせてご紹介します。

快適な毎日を過ごしたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧くださいね。

顎関節症による耳鳴りの原因は?

顎の関節と耳は、一見すると関係がないように思えますが、実は体の中でとても近い位置にあります。
しかし、それぞれの役割や働き、形が大きく違うため、顎の問題が耳の不調につながることに気づきにくいものです。

人間の体は、音を鼓膜から耳の奥へと伝える骨が、もともと下顎の骨から分かれてできていることをご存じでしょうか。
さらに、顎を動かす筋肉、顔の表情をつくる筋肉、食べ物を飲み込むときに使う筋肉、声を出すときに働く筋肉も、すべて同じ鰓弓(さいきゅう)という組織からできています。

そのため、顎の関節に問題が起こる顎関節症になると、顎と同じ起源を持つ耳にも影響が及びやすくなります。
その結果、耳の痛み、耳鳴り、聞こえにくさ、めまいといった耳のトラブルが一緒に起こるのです。

顎関節症が原因で耳鳴りが起こる場合、顎の歪みがリンパの流れを妨げ、「キーン」という高い音や、「ザーザー」という波のような音を感じることがあります。
さらに、歪みがひどくなると耳から脳へ音を伝える神経が圧迫され、より大きな耳鳴りが発生する可能性もあるので注意が必要です。

耳鳴りを和らげる方法は?

では、不快な耳鳴りを和らげる方法はあるのでしょうか。
以下の章で3つ、詳しく説明します。
すぐに専門医にかかることができないときに、自分でできる対処方法を知っておくと安心ですね。

蒸しタオルで耳を温める

顎関節症になり炎症や骨のずれが起こると、耳の内部や耳たぶの後ろにあるリンパ節が詰まりやすくなり、血流が悪くなってしまいます。
そのため、耳の機能に必要な血液が十分に届かず、耳鳴りやめまいの原因になります。
こうした症状の改善には、耳を温めてリンパや血液の流れを良くする「蒸しタオル」が効果的です。

水で濡らしたタオルを電子レンジで1分ほど温め、耳鳴りがする耳に5〜10分ほど当てます。
両耳に症状がある場合は、片方ずつ行ってください。
目安として、1日1回、特にお風呂上がりから寝る前の時間帯に行うのがおすすめです。
タオルが熱くなりすぎていないか確認し、やけどに注意しながら行いましょう。

休息を十分にとる

強いストレスや不安が原因で、顎関節症を引き起こす場合があります。
特に、過度なストレスは筋肉を緊張させ、顎の痛みにつながる可能性があるため、ストレスを溜めないようにしましょう。

さらに、緊張して硬くなった顎周りの筋肉をほぐすマッサージも、症状の緩和に効果的です。

・こめかみのマッサージ
指の腹を使い、優しく円を描くように押しながらマッサージを行うことで、こめかみの筋肉がほぐれやすくなります。
15秒ほど続けると、効果を感じられるでしょう。

・顔のマッサージ
ほほから顎に向かって噛む筋肉がつながっており、顔の筋肉と顎関節の筋肉も密接に関係しているため、しっかりとほぐしましょう。
ほお骨のすぐ下に中指がくるように4本の指を当て、軽く押さえながら大きく回します。
この動きを少しずつ位置をずらしながら繰り返し、顔全体をマッサージします。

ヘッドホンやイヤホンの長時間使用を避ける

耳鳴りが気になる時には、耳を圧迫するヘッドホンやイヤホンの長時間の使用は避けましょう。
大音量で長時間使用すると聴覚に負担がかかり、耳鳴りが悪化する可能性があります。

また、耳に合わないイヤホンは耳を圧迫してしまいます。
自分の耳にあったサイズや商品を選び、正しく装着しましょう。

顎関節症で耳鳴り以外に現れる症状は?

顎関節症を放置すると、痛みや炎症が顎だけにとどまらず、全身に広がる可能性があります。
「顎の不調が全身に影響するなんて」と思うかもしれませんが、実は顎のズレによって噛み合わせが悪くなると、顔全体の骨格が歪んでしまうのです。

その影響は首につながる頚椎へと及び、さらに背骨や骨盤へと広がっていきます。
体は1か所が歪むと、他の部位もそれに合わせようとするため、結果的に全身のバランスが崩れてしまうのです。
顎関節症の主な症状だけでなく、引き起こされる副次的な症状も軽視できません。
この章では、顎関節症が引き起こす、耳鳴り以外の症状について詳しく解説します。

頭痛

顎関節症による頭痛は、顎を後ろに引っ張る筋肉である側頭筋が緊張して起こります。側頭筋が硬くなると、頭全体が締め付けられるような緊張型頭痛が発生します。
顎の位置がずれると、その周りの筋肉に負担がかかり、側頭筋も影響を受けて頭痛につながるのです。

このタイプの頭痛の特徴は、顎関節を根本的に解決しない限り、一時的に良くなっても再発しやすいことです。
さらに、痛みが慢性化しやすいため注意しましょう。
顎のズレが軽度だと、自分では顎関節症に気づかず、頭痛だけが続く場合もあります。

めまい・目の疲れ

顎関節症によるめまいは、代表的な症状のひとつです。
平衡感覚をつかさどる中耳にある側頭骨という部分が圧迫され、内耳の三半規管に影響を与えます。
三半規管は、体のバランスを保つために重要な役割を果たす器官です。
病院で検査を受けても異常が見つからないのにめまいが続く場合、顎のズレが三半規管に影響を与えている可能性があります。

また、顎まわりの筋肉が緊張すると、目の筋肉にも影響を与え、目の疲れや痙攣が起こる場合があります。
目の乾燥、光がまぶしく感じる、充血、まばたきが増えるなどの不快な症状が出ることもあるので注意しましょう。

耳の詰まり

顎関節症になると、耳の閉塞感が慢性化する場合があります。
耳と喉をつなぐ耳管は、外の気圧と耳の内側の気圧を調整する大切な役割を持っています。
しかし、顎の位置がずれると、耳管を動かす筋肉に影響を与える三叉神経の働きが低下してしまうのです。
その結果、耳管を開閉する筋肉が緊張し、耳管がうまく開かなくなります。
耳管が閉じたままの状態が続くと、耳の内外の気圧が調整できず、耳の詰まりを感じやすくなるのです。

味覚の異常

顎関節症が進行すると、味を感じにくくなる味覚障害が起こることがあります。
これは、顎の筋肉や神経が圧迫されることで、味を感じる機能に影響を与えてしまうためです。
こうした症状が続くと、食事が楽しめなくなり、日常生活にも影響が出てしまうかもしれません。
違和感を感じたら早めの対処が大切です。

顎関節症の改善方法は?

顎の痛みだけでなく、さまざまな不快な症状を引き起こす顎関節症。
どのような対処方法があるのでしょうか。

口を閉じていても痛みのある急性期には、痛みのある部分を1日数回、10分程度冷やすと炎症がやわらぎます。
また、硬い物やガムは顎に負担がかかるため避け、食材を小さく切るなど工夫すると良いでしょう。

痛みが落ち着いてきた慢性期には、以下の改善方法を試してみてください。

生活習慣の改善

顎関節症は、普段の何気ない行動が原因のひとつと考えられています。
たとえば、頬杖をつくことや片側ばかりで食べ物を噛むクセ、猫背や腰を反らせすぎるような悪い姿勢などが、顎に負担をかけていることをご存じでしょうか。

これらの習慣を見直し、正しい姿勢やバランスの良い噛み方を意識すると、顎関節症の改善が期待できます。

薬物療法

薬物療法は主に、痛みを和らげるために非ステロイド系消炎鎮痛薬が処方されることが一般的。
初期の段階では、鎮痛薬を服用し痛みを軽減させ、症状の悪化を防ぎます。
しかし、痛みが長引いたり慢性化した場合は、抗うつ薬が使われることもあります。
どちらも自己判断せず、必ず専門の医師への相談が大切です。

温熱療法

理学療法の一つである温熱療法は、体の組織を温めることで血管を広げ、血流を良くする方法のひとつです。
特に慢性的な痛みがある場合には、ホットパックなどを使って体を温めることで症状の改善を目指します。
また、レーザーを照射や超音波機器を使用して筋肉の緊張をほぐし、コリや痛みの軽減が期待できます。

マウスピースによる矯正

主に夜寝るときにマウスピースを装着して、噛み合わせを調整し、歯ぎしりを防ぎ症状の改善を目指す方法です。

顎関節症の原因や症状は人それぞれ異なるため、それに合わせて適切なマウスピースを作る必要があります。

広島周辺で顎関節症による耳鳴りでお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!

顎関節症による耳鳴りは、顎のズレや筋肉の緊張が原因となり、耳の周囲にある筋肉や神経に影響を与え、体全体にさまざまな症状を引き起こします。
放置すると症状が慢性化し、肩こりや頭痛など全身の不調につながることもあります。
広島周辺にお住まいの方で、顎関節症にお悩みの方は、ぜひセラピストプラネットにご相談ください。セラピストプラネットは広島県広島市を拠点としている整骨院で、広島県内に10店舗を構えています。どの店舗も最寄り駅から徒歩1〜13分程度というアクセスの良さが特徴の一つです。どんな些細な症状でも、お気軽にご相談ください。一人ひとりの原因を突き止めて、解決への道筋を探し、一緒に改善を目指していきましょう。