股関節の痛みの原因は?考えられる病気・ほっとくとどうなるかを解説!
股関節の痛みに悩んでいる方は多くいらっしゃいます。
その原因には、変形性股関節症やリウマチ性股関節症、骨頭壊死など、さまざまです。
今回は、股関節の痛みから考えられる疾患と、そのまま放置してしまった場合に起こりうるリスクについて解説します。
股関節の痛みの原因・考えられる病気は?
股関節の痛みの原因についてご紹介します。
原因は明確ではありませんが、先天性の疾患や高齢になることで生じる疾患が多く見られます。
特に、過去に外傷を負ったことがある方は注意が必要とされています。
変形性股関節症
発症者の多くは女性です。
変形性股関節症の約80%は、発育形成不全といわれ、子供の頃からの疾患や怪我、後遺症などによって生じるとされています。
これが若年層での発症理由の一つですが、近年では高齢者の発症も増えています。
高齢化により全身の状態が弱るケースが多く、その原因として骨粗鬆症(こつそしょうしょう)が大きく関係しています。
骨粗鬆症によって大腿骨自体が弱くなったり、周囲の筋肉が弱くなることで、股関節症が発症しやすくなるとされています。
さらに、肥満による股関節への負荷など、原因は一つに特定できないほど多岐にわたります。
実際には、生まれつきの臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)などの股関節の疾患と、加齢による骨粗鬆症が組み合わさり、長い時間をかけて発症するケースが多く見られます。
リウマチ性股関節症
リウマチとは、関節リウマチのことを指します。
関節リウマチは、自身の正常な組織を誤って自分の免疫細胞で攻撃してしまう疾患で、これを自己免疫性疾患と呼びます。
関節リウマチもその一つですが、原因についてはまだ解明されていません。関節内には滑膜(かつまく)という部分があり、この部位に免疫細胞が直接攻撃を加え、炎症が生じることで関節リウマチが発症します。
リウマチ性股関節症も関節リウマチの一つに分類され、股関節にリウマチが生じている場合、他の関節にもリウマチが発症する可能性が高く、複数の関節の痛みが同時に進行するのが特徴です。
原因は未だ不明な疾患の一つですが、今後の研究で明らかになっていくかもしれません。
骨頭壊死
骨頭壊死症とは、大腿骨の骨頭(大腿骨が股関節と接している部分)の血流が障害され、栄養や酸素が十分に行き渡らなくなることで壊死してしまう疾患です。
壊死が進行して骨が弱くなると、股関節に体重がかかった際に大腿骨頭が崩れてしまう可能性が高まります。
一度壊死すると、自然に回復することはありません。
徐々に骨頭が潰れていくため、重症の変形性股関節症に近い状態になることがあります。
骨頭が潰れてしまうと強い痛みが生じます。
骨頭壊死の原因には、大腿骨頚部骨折や骨幹部骨折、股関節脱臼などの外傷性のもの、また飲酒や喫煙などの生活習慣が危険因子とされています。
多くの場合、原因は不明とされていますが、血流を阻害するような疾患がある場合、それが原因で骨頭壊死が発症することもあります。
大腿骨頚部骨折
大腿骨頚部骨折とは、大腿骨の付け根にあるくびれのような部分が骨折することを指します。
この部分を『大腿骨の頚部』と呼び、ここが骨折するとほとんどの場合、立つことも歩くことも困難になります。
大腿骨は曲がっているため、この曲がった部分は転倒など外傷の衝撃を最も受けやすく、骨折しやすい部位の一つです。
大腿骨頚部骨折の原因として、骨粗鬆症が代表的に挙げられます。
そのため、この骨折は高齢者に多く見られるのですが、骨折していると歩くのも難しくなるため、股関節の痛みの原因としては比較的わかりやすいと言えます。
子宮内膜症・生理痛
子宮内膜症とは、女性特有の疾患で、本来は子宮の内側を覆っている子宮内膜や、それに似た組織が子宮以外の部位に発生してしまうものです。
発生する部位は卵巣や腹膜内などさまざまで、痛みの原因として考えられるケースが2つあります。
1つ目は、子宮内膜症が発生した部位の近くに、股関節や大腿骨を支配する神経があるために、疼痛が生じるケースです。
2つ目は、関連痛と呼ばれるものです。関連痛とは、疾患している部位とは異なる場所に痛みが出ることを指します。
例えば、心筋梗塞の前兆として左胸が痛むことが知られていますが、これが関連痛の代表例です。
関連痛の原因は、疾患が生じた部位と同じ脊髄の場所から出ている神経がつながっている部分に痛みが現れるためです。
稀ではありますが、関連痛によって股関節に疼痛が生じることもあります。いずれのケースも非常にまれです。
股関節が痛い時の対処法は?
股関節が痛い時の対処法として、股関節にかかる負荷を軽減することと、血流不足などに対処することなどが挙げられます。
ここでは対処法について詳しくご紹介します。
股関節を温める
股関節を温めることで、血流不足を改善することができます。
これにより、筋肉自体の痛みが和らぐことが多くあります。
ただし、骨の痛みや炎症が起きている場合には、この方法は危険です。
骨の痛みや炎症があるときに温めると、血液が集まりすぎて出血が加速してしまうため、逆効果となることがあるとされています。
こうした場合には、患部を温めるのは避けましょう。
体重管理を行う
体重管理を行うことで、股関節への負荷を減らすことができます。股関節には、歩いているときに体重の4倍の負荷がかかると言われています。
これは計算によって導き出された数値で、姿勢などによって個人差はありますが、股関節にかなりの負荷がかかっているのは確かです。
そのため、たった1キロの体重を減らすだけでも、股関節への負担を大きく軽減する効果が期待できます。
負担の少ない姿勢を意識する
普段から股関節に負担のかかりにくい姿勢を心がけることも大切です。
姿勢を正すことで、股関節の痛みを軽減することができますが、猫背になると股関節の痛みが強くなるため、背筋を適度に伸ばすことが重要です。
ただし、背筋を伸ばしすぎて反り腰になると、逆に股関節への負担が増えてしまいます。
無理のない範囲で背筋を伸ばした自然な姿勢を保つようにしましょう。
股関節の痛みはほっとくとどうなる?
股関節の痛みは放っておくと痛みが増大することがあります。
骨折や骨壊死が痛みの原因であった場合、放っておくと痛みがさらに増大したり炎症や壊死などが進んでしまうことも。
そのため、できるだけ痛みは放置しないようにしましょう。
股関節が痛い時のストレッチ方法は?
股関節が痛い時は、姿勢を正すようなストレッチが重要です。
椅子に座って行うストレッチ
①椅子に座る
②曲げた膝を抱えてお尻の筋肉を伸ばす
太ももの前面のストレッチ
①うつ伏せで寝て膝を曲げる
②足首を掴んで背中に引き寄せて太ももの前面を伸ばす
ハムストリングスのストレッチ
①バスタオルを用意して仰向けに寝ます
②バスタオルの両端をそれぞれの手で持ち足の裏に引っ掛けます
③少しだけ膝を曲げたまま、股関節から足を上げ、太ももの裏(ハムストリングス)を伸ばします
広島周辺で股関節の痛みにお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!
この記事では、股関節の痛みの原因について詳しく解説しました。
単に股関節が痛いだけだと思っていたら実は病気が隠れていた、なんてことがあり得るので、早めに対処するようにしましょう。
広島周辺にお住まいの方で、股関節の痛みにお悩みの方は、ぜひセラピストプラネットにご相談ください。
セラピストプラネットは広島県広島市を拠点としている整骨院で、広島県内に10店舗を構えています。
どの店舗も最寄り駅から徒歩1〜13分程度というアクセスの良さが特徴の一つです。
どんな些細な症状でも、お気軽にご相談ください。
一人ひとりの原因を突き止めて、解決への道筋を探し、一緒に改善を目指していきましょう。