
棘上靭帯とは?検査方法・リハビリ方法などを解説!
棘上靭帯の炎症というのは聞き慣れない疾患かと思います。
背骨を中心に側方の筋肉が痛むのが椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の症状です。
それとは異なり、背骨の中心部が痛む方は別の症状ではないかと悩まれているかもしれません。
今回はそのような症状をお持ちの方にぜひ読んでいただきたい記事になっています。
棘上靱帯とは?
脊椎の後方の部分の突起部分を棘突起と言います。
その棘突起の上下を繋ぐための靭帯が棘上靭帯です。
棘上靭帯の役割は上下の背骨の安定と、前傾時に後方に背骨が飛び出ないようにすることです。
棘上靱帯から発症するといわれている病気は?
棘上靭帯から発症する疾患の代表例として、棘上靭帯炎があります。
棘上靭帯炎の原因として背骨の使いすぎ、外傷が挙げられます。
背骨の使いすぎとは、前傾姿勢での長時間の動作、捻り動作の頻発がよくある例です。
また、外傷で多く見られるのが高いところからお尻をついて落ちた、交通事故など背骨に大きな負荷がかかって棘上靭帯に負荷がかかった状態も挙げられます。
他に挙げられる疾患に棘上靭帯骨化症があります。
これはかなり希少な例であり、体をお辞儀することができないため同様の症状が出た際には早急の検査を推奨します。
棘上靭帯炎の検査方法は?
棘上靭帯炎の検査は病院でしかできないものばかりです。
他の疾患のようにある動作をして痛みが出た場合、この疾患の可能性が高いというものは存在していません。
病院を受診しても靭帯の検査はレントゲンでは発見することができません。
理由は靭帯はレントゲンに写らないからです。
そのため、MRIや超音波画像検査といった靭帯が写る検査方法が必要とされるので、病院での検査を推奨します。
レントゲン検査
検査を行う上で簡易的にレントゲン検査を行います。
レントゲン検査では骨の状態や位置などを確認し、棘上靭帯の断裂等の可能性、その他の疾患の可能性を探る目的があります。
MRI検査
MRI検査を行うことで靭帯の状態を直接確認します。
靭帯周辺の状態も確認し、周囲の筋肉や脂肪組織に影響が出ていないか、血腫やその他の疾患の可能性も同時に探ります。
靭帯の状態はMRI画像での確認が可能なため、検査結果を出すのに確実なのはこの方法です。
超音波画像検査
超音波画像検査というと、胎児を確認する際に用いる方法のイメージがありますが、靭帯や筋肉の検査にも用いることができます。
超音波検査のメリットはMRIよりも簡易的であり、費用も安価であること。
また、時間もあまりかからないことです。
直接的に炎症が生じている部位を発見することができ、周囲の組織の状態もある程度確認することが可能です。
超音波画像でも検査結果を出すことがあります。
棘上靭帯炎のリハビリの方法は?
棘上靭帯のリハビリでは周囲の筋肉に負荷を分散し、靭帯を酷使しない正しい運動を体に教育することが中心となります。
また腰部に負荷がかかる要因として腹筋などのインナーマッスルの筋力低下が要因として挙げられます。
炎症の回復後に重要になるのは再発防止です。再発防止のためにも必要な要素となります。
バランスの訓練
・両膝立ち
①柔らかい床の上で両膝を立てた形でその体勢を維持します
②30秒程度実行してください
実行後は前に体を倒すと棘上靭帯に負荷が増大します。
片膝立ちになってからゆっくり立ち上がり、腰に負荷がかからないように注意してください。
・お尻のストレッチ
背骨の負荷が強くなる要因として他の関節が硬くなった結果、背骨を過剰に使って棘上靭帯の負荷が増大してしまうことがあります。
そのため、硬くなった筋肉を適切に見極めてストレッチを行う必要があります。
①椅子に座った状態で伸ばしたい方の足首をもう片方の膝に乗せます
②徐々に体を倒して足と体を近づけます
③伸びているところで30秒程度維持してストレッチを行います
この時、背筋を曲げてストレッチを行うと棘上靭帯に負荷がかなりかかります。
そのため背筋の角度をキープしながら骨盤から体を倒すことを意識して実施しましょう。
筋力トレーニング
腹筋等のインナーマッスルを鍛えることで背部の靭帯系統の負荷を軽減することが目的となります。
通常の頭を上げて行う腹筋は棘上靭帯への負荷がかなり大きいので今回ここでは少し違った方法の腹筋トレーニングを紹介します。
【腰の負荷の少ない腹筋】
①仰向けに寝て両膝を曲げます
②腰が床についたまま、両足を持ち上げます。10回程度を目安に実行してください
棘上靭帯炎の予防方法は?
棘上靭帯炎の予防方法として筋力トレーニング等を実施し背部の負荷を軽減することが重要です。
また、正しい姿勢を取ることで棘上靱帯への負荷を軽減することも必要です。
普段の動作だけでも棘上靱帯への負担はかかります。
その負担を姿勢が悪いと1つの靭帯にかかる事になりますが、姿勢を正すことによって背中全ての棘上靭帯で分散できるようにすることが求められます。
適度な運動をする
適度な運動を日頃から行うことで筋力低下の予防ができるとされています。
先に述べたように腹筋などのインナーマッスルを鍛えることで背部の負荷の軽減を行います。
加えて日頃からの運動を行うことで突然の靭帯への負荷を軽減することができます。
突然の動作による靭帯の損傷や負荷は炎症につながることになりますので、普段から適度な運動を行って突然生じる靭帯への負荷を予防することが重要です。
正しい姿勢を意識する
正しい姿勢を意識することで棘上靭帯への負担を抑えることができます。
特にデスクワークが多く猫背が続いている方は、猫背になりやすく常に棘上靭帯が張っている状態になります。
そのため、その姿勢での腰を捻る、突然の動作などは棘上靭帯に大きな負担がかかる原因になります。
正しい姿勢を常に意識して予防していきましょう。
重いものを持つ時に腰を曲げすぎない
腰をかがめることで棘上靭帯への負荷は増大します。
また、重いものを持つとその負荷は数十倍に増えるとも言われます。
重いものを持つときは膝をしっかり曲げてしゃがみ、体に荷物を引き寄せてから持ち上げる、少し意識した一手間を加えることで棘上靭帯炎の予防につながるため、意識してみてください。
項靭帯と棘上靭帯の違いは?
棘上靭帯と項靭帯は部位による違いで名称が変わります。
棘上靭帯は胸椎以下の棘上靭帯につけられる名称であり、項靭帯は頚椎の棘突起につく靭帯の名前になります。
特徴として、頚椎を守るために項靭帯の方は棘上靭帯と比べてかなり分厚く、負荷に耐えられる構造になっています。
広島周辺で棘上靭帯にお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!
この記事では、棘上靭帯に関することをご紹介しました。
棘上靭帯に異変を感じたまま放っておくと、棘上靭帯炎になる可能性があるため、早めの対処が必要です。
広島周辺にお住まいの方で、すでに棘上靭帯に違和感を感じている方は、ぜひセラピストプラネットにご相談ください。
セラピストプラネットは広島県広島市を拠点としている整骨院で、広島県内に10店舗を構えています。
どの店舗も最寄り駅から徒歩1〜13分程度というアクセスの良さが特徴の一つです。
どんな些細な症状でも、お気軽にご相談ください。
一人ひとりの原因を突き止めて、解決への道筋を探し、一緒に改善を目指していきましょう。