腰部脊柱管狭窄症の原因は？症状・改善方法も解説！

腰が痛いなんて思っていたら脊柱管狭窄症と言われたという人もいるのではないでしょうか。また、脊柱管狭窄症という言葉は聞いたことはあるけれど詳しくは分からなかったり、具体的にどの部位なのか分からなかったりする人も少なくないのではないでしょうか。
腰部脊椎管狭窄症は、誰にでも起こりうるものです。しかし、日常的に気をつけることが分かっていれば防ぐことができる疾患でもあります。今回は、腰部脊柱管狭窄症の原因や症状について詳しく解説していきます。また、改善方法などもご紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。

腰部脊柱管狭窄症の原因は？

まず、脊柱管とは背骨にある神経の束である脊髄が存在する場所です。脊髄は脊椎と呼ばれるいわゆる背骨に囲まれ、圧迫や刺激がないよう守られています。その脊柱管が何らかの影響で狭くなってしまっている状態が脊柱管狭窄症です。脊柱管狭窄症の原因でもっとも多いのが加齢によるものとされています。そのため、発症年齢は50代以降であることが一般的です。
では、狭窄してしまう原因について詳しく解説していきます。

加齢による椎間板の変性

加齢によって、背骨の骨と骨の間にある椎間板というクッションの役割を担っている組織が変形したために脊柱管が圧迫されることがあります。椎間板ヘルニアと呼ばれるものがそれに当てはまります。長年使われてきた椎間板は変形し、その圧力を逃がすために本来あるべき場所から突出します。それが神経を圧迫すると痛みや痺れなどといった症状が出現するのです。
また、椎間板の変形により腰椎すべり症となった場合にも脊柱管狭窄症の原因となり得ます。

靭帯の緩み

首からお尻までの長い背骨を支えているのは、黄色靭帯と呼ばれる脊髄を保護している靭帯です。加齢により黄色靭帯に緩みが生じたり、肥厚や硬化してしまうことで脊柱管を圧迫する状態に陥ることがあります。
加齢以外にも姿勢不良も黄色靭帯の緩みの要因の一つになります。

生まれつき脊柱管が狭い

加齢以外の要因では、先天性脊柱管狭窄症の場合が多くあります。生まれつき脊柱管が狭い先天性の場合、若年者では特に症状がなく年齢とともに椎間板や黄色靭帯の変形などの影響で症状が現れることがあります。

姿勢や動作

長時間同一姿勢の場合、腰にかかる負担が多くなります。また、同じ動作を繰り返し多々行う場合も同様です。長距離の運転や重たいものを持つことが多い人、長時間のデスクワーク作業をする人などでは、腰部脊柱管狭窄症を発症するリスクが高いと言われています。

外傷や疾患によるもの

加齢によって併発することのあると紹介した椎間板ヘルニアや腰椎すべり症などの他にもいくつか脊柱管狭窄症の原因となる疾患があります。それは、変形性股関節症やリウマチなどです。変形性股関節症は、股関節の変形により姿勢や重心のバランスが崩れやすくなります。その結果、脊椎のバランスも崩れ椎間板や黄色靭帯の変形を助長することもあるのです。リウマチ疾患は、骨や関節などの変形をもたらす疾患であるため、脊柱管狭窄症に注意が必要です。
交通事故や転倒などで腰へ大きなダメージが加わることも脊柱管狭窄症を発症する要因の一つです。

腰部脊柱管狭窄症の症状は？

腰部脊柱管狭窄症の症状にはどのようなものがあるのでしょうか。主に現れる症状についてご紹介します。

足が痺れる

神経が圧迫されることで足の痺れが現れます。脊柱管に存在する神経は、頚部・胸部・腰部それぞれで支配している神経が異なります。そのため、腰部では足への痺れが起こるのです。正座をした時のような痺れではなく、特徴的な痺れ方としてお尻からつま先にかけてビリビリとした痺れが走ります。

歩行時に足がもつれる

歩いている時に膝からガクッと脱力したように足がもつれたりすることがあります。歩行時の些細な脊椎のズレから神経が圧迫されるために引き起こされると考えられます。

間歇性跛行が起こる

腰部脊柱管狭窄症で典型的な症状として現れるのが、間歇性跛行です。これは、歩行を始めると痛みや痺れが現れ安静にすると症状が治るものです。そのため、長時間や長距離の歩行は難しく、休み休みでの歩行となってしまいます。また、姿勢を変えると症状が治るというもの特徴的です。

ふくらはぎのこむら返り

陰茎の圧迫によって、筋肉に異常な電気信号が走りふくらはぎのこむら返りを引き起こすことがあります。これは、起きている時や寝ている時どちらでも起こり得るもので、痛くて目が覚めるという人も少なくはありません。

排尿障害

腰部脊柱管狭窄症の中でも馬尾神経が圧迫されている場合では、排尿障害を伴うことがあります。馬尾神経とは、脊髄の下端にある神経叢であり、膀胱や排尿などを支配している神経です。そのため、この馬尾神経が圧迫されていると残尿感や尿漏れ、尿失禁、便失禁などを引き起こす可能性があります。
ここで、漏れと失禁の違いは、排泄に間に合わずに出てしまったものが漏れとなります。しかし、無意識のうちに意図せず漏れてしまっている状態では失禁となります。

腰部脊柱管狭窄症の改善方法は？

では、腰部脊柱管狭窄症を発症した場合どのような改善方法があるのでしょうか。ここでは3つご紹介します。

手術

脊柱管を圧迫している原因となるものを排除することで圧迫を解除する方法として、外科的療法があります。圧迫の原因が椎間板ヘルニアならば、椎間板の突出している部分を切除します。原因がすべり症であれば、ズレてしまっている脊椎をあるべき場所に戻し、固定をします。
手術時間は施行する範囲である何椎間かにもよりますが、約1時間〜2時間です。手術は全身麻酔で行われ、術後はリハビリが必須となります。
ただし、軽症の場合に手術は推奨されず、排尿障害や歩行困難などの症状が出ている重症の場合に検討されます。

リハビリ

リハビリでは、うまく付き合っていける方法を獲得していくことがメインとなります。腰に負担をかけない姿勢や痛みが出た時の対処法、筋力トレーニングやストレッチなどで脊椎にかかる負担を軽減する方法などがあります。あくまでも、保存療法として行います。
整体などで体を正常な状態に戻す方法もリハビリとして有効で、日常生活の中から正していくことが根本的な改善につながるでしょう。

ブロック注射

ブロック注射もリハビリ同様に保存療法の一つです。ブロック注射とは、症状のある特定の部位に注射を行い症状を緩和させる効果をもたらすものです。脊柱管狭窄症など神経の痛みを緩和させるためには、消炎症作用のある薬剤と血液循環を促進させ神経の痛みの原因となる物質の生産を抑制させる薬剤を混合させて局部に注射をします。効果の持続期間は1週間程度であり、症状を緩和させたい場合には定期的な注射が必要です。

腰部脊柱管狭窄症の改善のためにやってはいけないことは？

腰部脊柱管狭窄症を悪化させないためには気をつけなければならないことがあります。

腰を反らす動作

腰を反らす動作は、神経や血管の局部を圧迫する姿勢です。圧迫することで症状が悪化する恐れがあるため、腰を反らしたり、腰へ負担のかかる重い荷物を持ったりするような行為は控えましょう。

背筋を伸ばす動作

背筋を伸ばす動作は一見良いと思われがちですが、脊柱管狭窄症では症状を悪化させる要因の一つです。脊柱管狭窄症では、体を丸めたり前屈みになることで症状が緩和されます。背筋を伸ばす動作は、その反対の動作となるため控えましょう。

広島周辺で腰部脊柱管狭窄症にお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください！

腰部脊柱管狭窄症は、神経叢がある脊柱管が椎間板ヘルニアやすべり症、脊椎の湾曲などの変形などの影響によって圧迫され狭窄してしまった状態です。神経の圧迫による痺れや動作時に痛みが出たりすることがあります。また、馬尾神経が圧迫されている場合では、排尿障害を伴うこともあります。外科的療法では圧迫している原因を取り除き、圧迫を解除することで症状を緩和させることができます。手術は全身麻酔を基本とし、術後は安静後、リハビリが必須となります。合併症のリスクもあり、多くは神経症状が重症の場合に検討されます。保存療法では、日常生活にも応用できるリハビリがあります。日常生活の中から姿勢や体の使い方を改善していくことで、根本的な改善策とも言えるでしょう。
その効果は短期的でが、早急な症状緩和にはブロック注射などの方法もあります。
広島周辺にお住まいの方で、腰部脊柱管狭窄症にお悩みの方は、ぜひセラピストプラネットにご相談ください。セラピストプラネットは広島県広島市を拠点としている整骨院で、広島県内に10店舗を構えています。どの店舗も最寄り駅から徒歩1〜13分程度というアクセスの良さが特徴の一つです。どんな些細な症状でも、お気軽にご相談ください。一人ひとりの原因を突き止めて、解決への道筋を探し、一緒に改善を目指していきましょう。