人工膝関節の「ゆるみ」の症状は?原因・術後に気を付けることをご紹介!
「最近、膝に違和感を感じる…。」「もしかして人工膝関節がゆるんでいるのかな?」「人工関節が緩むと、どんな症状や対策が考えられるの?」そう思う方もいるかもしれません。
実は、人工膝関節のゆるみは、症状に早めに気づくことで再手術を防ぎ、生活の質を維持することが可能です。
この記事では、人工膝関節の「ゆるみ」の症状やその原因、さらに術後に気を付けるべきポイントについて詳しく解説していきます。
人工関節置換術の合併症で起こる「ゆるみ」とは?
人工膝関節置換術は、変形性膝関節症や関節リウマチなど、膝の痛みによって日常生活が制限される方にとって、症状の改善に非常に有効な手術です。
しかし、手術が成功しても、術後の経過で「ゆるみ」と呼ばれる合併症が発生することがあるといわれています。
人工膝関節の「ゆるみ」とは、膝に埋め込んだ人工関節が徐々に安定性を失い、関節が正常に機能しなくなる状態を指します。具体的には、膝に違和感や痛みを感じたり、歩行時に膝が不安定に感じたりすることが増えます。
このゆるみが進行すると、日常生活に支障をきたすだけでなく、再手術が必要となる可能性もあるのです。
ゆるみの発生は、手術後すぐに起こる場合もあれば、数年から数十年経過した後に現れることもあります。
このため、術後も定期的な検査や、膝への負担を減らす生活習慣の見直しが大切と言われています。
人工膝関節のゆるみの症状は?
人工膝関節がゆるみ始めると、膝にさまざまな症状が現れることがあります。
しかし、その初期段階では自覚症状がほとんどなく、気付きにくいのが特徴。
多くの場合、人工膝関節のゆるみは、時間が経過するにつれて徐々に進行し、症状が現れてくるため、術後すぐに異常を感じることは少ないでしょう。
典型的な症状としては、以下のようなものがあります。
- 痛みの再発:
人工膝関節置換術を受けた直後は、痛みが大幅に軽減しますが、ゆるみが生じると膝の痛みが再び現れます。この痛みは、特に歩行時や階段の昇り降りといった膝に負担がかかる動作で強く感じられることがあります。
- 膝の不安定感:
膝関節がしっかりと固定されていないため、歩行中に膝がぐらつく、不安定になるといった感覚が生じます。これは、人工関節が骨から離れてしまっている状態を示すことがあり、日常生活で膝がしっかり支えられていないと感じることが増えるかもしれません。
- 歩行障害:
ゆるみが進行すると、歩くこと自体が困難になることがあります。膝がうまく機能しないため、スムーズに足を前に出すことができなくなり、最終的には杖や歩行補助具が必要になるケースも考えられるでしょう。
人工膝関節のゆるみは、その進行が早い場合もありますが、症状が現れるまでに時間がかかることも。
ゆるみの発見が遅れると、痛みや不安定感が悪化するだけでなく、再手術が必要になるリスクも高まります。
人工膝関節にゆるみが起こる原因は?
人工膝関節のゆるみが発生する原因には、さまざまな要因が絡んでいます。
膝にかかる負担や、日常生活での動作が大きく関係しているため、術後のケアが非常に重要です。
ここでは、主な原因を2つご紹介します。
極端な体重増加
人工膝関節は、長期間にわたって体重を支える役割を果たします。
そのため、体重が増加すると関節への負荷が増し、ゆるみの原因となる可能性が高まります。
特に、術後の体重管理が不十分な場合、膝への負担が増し、人工関節の接着面に影響を与えてしまいます。
激しいスポーツを行う
人工膝関節を持つ方にとって、過度な運動や激しいスポーツは、膝への負荷が大きすぎるかもしれません。
激しい動作やジャンプを繰り返すことで、人工関節にかかるストレスが蓄積し、ゆるみを引き起こすリスクが高くなります。
特に、術後すぐにハードな運動を再開することは、関節の回復を妨げ、負担をかける原因となるでしょう。
人工関節置換術によるほかの合併症は?
人工膝関節置換術は、関節の機能を回復させる効果的な手術ですが、術後にいくつかの合併症が発生する可能性も。
人工膝関節の「ゆるみ」以外にも注意が必要な合併症のうち、代表的なものをご紹介します。
細菌の感染
人工関節置換術後の最大のリスクのひとつが、細菌感染。手術後の傷口や体内に細菌が侵入し、感染が広がると、人工膝関節周辺に炎症が発生することがあります。
感染が重度になると、人工関節そのものを取り替える再手術が必要になることもあり、非常に注意が必要です。
血栓症・塞栓症
人工膝関節置換術後には、血栓症や塞栓症のリスクも存在します。手術後に長時間の安静が続くと、血流が滞りやすくなり、血液が固まりやすくなるため、血栓が発生しやすくなってしまいます。
特に、下肢の静脈に血栓ができると、それが肺などに流れて塞栓症を引き起こす可能性があるので要注意です。
人工関節置換術の後に気を付けることは?
人工膝関節置換術を受けた後は、手術そのものが成功しても、術後のケアが重要になります。
術後に適切な対策を行わないと、合併症が発生したり、人工関節が早期にゆるむリスクが高まったりすることがあるからです。ここでは、術後に特に気を付けるべきポイントについて解説します。
太らないように体重管理を行う
体重管理は、人工膝関節にかかる負担を軽減するために非常に重要です。
過度な体重増加は、関節に大きなストレスを与え、ゆるみの原因となる可能性があります。
適切な体重を維持するためには、バランスの良い食事や適度な運動が基本です。
体重が増えると、人工膝関節に直接的な負担がかかり、関節と骨との接着面が圧迫されやすくなります。
その結果、関節のゆるみが生じるだけでなく、他の合併症のリスクも増加します。
感染症予防を行う
人工膝関節置換術後、特に気を付けるべきことのひとつが感染症の予防です。
感染症が発生すると、人工膝関節に炎症が起き、最悪の場合、再手術が必要になることがあります。
手術後の定期的な検診に加え、日常生活でも感染症を予防する習慣を身につけましょう。
具体的には、傷口の清潔を保つこと、手洗いやうがいを徹底すること、感染症の兆候が見られた場合には早めに医師に相談することがおすすめです。
重い荷物を持たないようにする
人工膝関節に無理な負荷をかけないためにも、術後は重い荷物を持たないように注意が必要です。
特に、重い買い物袋や家具の移動など、日常的な活動でも人工膝関節に過剰な力がかかると、ゆるみや痛みを引き起こす可能性があります。
激しいスポーツは控える
人工膝関節置換術後は、膝に強い負荷がかかる激しいスポーツや運動は控えるべきです。
例えば、ランニングやジャンプ、コンタクトスポーツは、人工膝関節に強い衝撃を与えるためおすすめできません。
代わりに、膝に負担をかけない軽い運動やリハビリを取り入れることで、関節の可動域を維持しながら体力をつけていくことが可能です。
ウォーキングや水泳、サイクリングなど、膝への負担が少ない運動を選びましょう。
人工関節置換術後に転倒してしまったらどうすればいい?
人工膝関節置換術後に転倒すると、関節や周囲の骨に負荷がかかり、ゆるみや損傷のリスクがあります。
万が一転倒した場合は、まず医師に相談し、適切な検査を受けましょう。痛みや腫れがなくても、内部で問題が起きている可能性があるため、早めの対応が求められます。
また、転倒後は膝を固定し、無理に動かさず安静にしましょう。
もし痛みが強い場合は、ビニール袋やタオルで氷を包んで10〜20分程度冷やしましょう。その際も、傷からの感染には気をつけてくださいね。
広島周辺で人工膝関節にお困りの方はセラピストプラネットにご相談ください!
人工膝関節のゆるみは、早期に症状を抑えることが重要です。
適切な対策をとることで、再手術を防ぎ、生活の質を維持することができます。
この記事で紹介したポイントを参考に、体重管理や過度な負荷を避けるなど、日常生活で膝に優しいケアを心がけましょう。
広島周辺にお住まいの方で、人工膝関節の不調にお悩みの方は、ぜひセラピストプラネットにご相談ください。
セラピストプラネットは広島県広島市を拠点としている整骨院で、広島県内に10店舗を構えています。
どの店舗も最寄り駅から徒歩1〜13分程度というアクセスの良さが特徴の一つです。
どんな些細な症状でも、お気軽にご相談ください。
一人ひとりの原因を突き止めて、解決への道筋を探し、一緒に改善を目指していきましょう。