
腰部脊柱管狭窄症の手術後の生活は?気を付けること・仕事復帰までの期間を解説!
目次
腰部脊柱管狭窄症は、さまざまな要因で引き起こされる可能性のある神経の圧迫により何らかの症状が現れる疾患です。主に高齢者での発症が多いですが、仕事や怪我、先天性、疾患による合併症などで若年層でも発症することがあります。腰部脊柱管狭窄症の治療は、症状の程度や患者の状態によって異なります。軽度であればリハビリや薬物療法が行われ、重度の場合には外科的療法が検討されることがあります。特に排尿障害や歩行障害が進行している場合には、手術が選択肢となることもあります。手術では、神経の圧迫を取り除き、症状の緩和を目指します。
今回は、その術後がどのように経過していくのか解説していきます。また、腰部脊柱管狭窄症だけでなく、その他の脊椎関連の手術にも当てはまることがあるので、ぜひ参考にしてみてください。
腰部脊柱管狭窄症の手術方法は?
実は、腰部脊柱管狭窄症の手術方法は保険治療と自費治療で異なります。基本的には保険適応となる治療法ですが、中には自費でしか受けられない治療法があるのです。では、保険と自費での治療について詳しく解説していきます。
保険による手術
保険による手術では、内視鏡下やTLIF(後方椎体固定術)、XLIE(腰椎側方椎体間固定術)と呼ばれる方法があります。その他にもPLIF(腰椎後方椎体間固定術)やOLIF(腰椎前外側椎体間固定術)などもあります。全身麻酔下での手術が基本となります。
内視鏡下では、経皮的つまり切開を小さく最小限にして行うことができます。
TLIFやPLIFは、うつ伏せの姿勢であらゆる脊椎疾患に対応できる手術方法です。すべり症や側湾などがズレてしまっている椎体や椎体間を保持し固定することで神経の圧迫を解除します。視野が大きくとれることや脊椎に一番早くアプローチすることができるため、腰部脊柱管狭窄症以外の疾患でも多く取り入れられる方法です。
XLIFやOLIFは、側臥位つまり横向きの状態で行う手術方法です。背中側からの切開ではなく、側腹側からの切開で椎体にアプローチします。うつ伏せよりも術中の肺の圧迫が少なく、極端な側湾に対しても一番近くからアプローチすることが可能です。
いずれも個人によって推奨される術式は異なり、メリット・デメリットが存在します。年齢や疾患の状況、その他の持病など体の状態を考慮し推奨されるものです。手術に関して、疑問や不安などがある場合には医師に尋ねましょう。
自費による手術
自費治療となる手術方法には、DRT法(経皮的椎間板再生治療)というものがあります。患者自身の血液から抽出された生物学的製剤を使用し、椎間板の修復やその周囲の組織の補修をさせる効果が期待できる治療法です。治療後、3ヶ月〜12ヶ月をかけて徐々に効果が期待されます。
手術は局所麻酔で行い、日帰り治療が可能です。また、自身から抽出された物質のため拒絶反応などの副作用も少なく、局所麻酔のため全身麻酔よりはるかにリスクは軽減されます。脊柱管狭窄症だけでなく、椎間板ヘルニアやすべり症、側湾症などで引き起こされる腰痛や痺れなどにも適応します。また、外科的手術後に再発してしまった場合にも治療可能であり、80歳以上の高齢者でも治療することができます。
腰部脊柱管狭窄症の手術後の生活は?
腰部脊柱管狭窄症の手術後では、生活はどのように変化するのでしょうか。前述した保険と自費治療による手術方法では異なりますので、比較してみてみましょう。
保険による手術の場合
保険による手術の場合には、基本的には全身麻酔であると解説しました。全身麻酔後合併症の有無などの経過を診るため、切開創や神経症状の確認のためにも1〜3週間の入院を要します。入院中はもちろん、退院後も1〜3ヶ月はリハビリをしなくてはなりません。場合によっては、医師からの許可が出るまではコルセットを着用し、経過観察をします。
自費による手術の場合
自費による手術の場合には、局所麻酔で行うため入院の必要はありません。術後、しばらく院内で待機後、帰宅となります。翌日から日常生活へ戻ることができ、リハビリに通う必要もありません。ただし、一部の動作には気をつけて自身で歩行や軽い運動などをしていく必要があります。重いものを持ったり、激しい運動は1ヶ月程度控えましょう。また、入浴やマッサージなども1週間程度控えることが推奨されています。
腰部脊柱管狭窄症の手術後の生活で気を付けることは?
では、腰部脊柱管狭窄症の術後に生活で気をつけなければならないことをいくつかの項目に絞ってみてみましょう。
無理のない動作から始める
術後は、安静が第一です。医師の許可が出たら無理のない範囲の動作から始めると良いでしょう。その動作によって、痛みや痺れが出た際は休息を取り決して無理はしないことが重要です。
重労働は行わない
重い物を持ったり、下から物を持ち上げたりする動作は腰へ負担をかけます。また、長時間座っていたりなどの同一姿勢も腰の負担となるため控えると良いでしょう。
激しいスポーツは行わない
激しい運動は行わないようにすることは重要です。ゴルフのラウンドなども腰を酷使します。DRT法では1ヶ月以上経過してからの開始を推奨していますが、なるべく行わない方が良いでしょう。再発の原因になったり、腰を庇うことで新たな怪我につながりかねません。
車の運転は痛みが治ってから
退院後すぐに運転しなければならない人も少なくないでしょう。しかし、もし運転中に痛みにより咄嗟の判断ができなかった場合、大きな事故につながることもあります。運転は痛みが治ってから開始するようにしましょう。また、開始後も長時間の運転は控えるようにすることで腰への負担を軽減することができます。
腰部脊柱管狭窄症の手術後の仕事復帰はどれくらいかかる?
基本的には2ヶ月ほどから仕事復帰が可能と言われています。しかし、職種によってはそれ以上のこともあります。就業可能時期は、医師と相談のうえ検討すると良いでしょう。また、仕事復帰後もなるべく腰へ負担がかからないよう配慮することで再発防止につながります。
腰部脊柱管狭窄症は整体で改善を目指せる?
腰部脊柱管狭窄症の原因が椎間板や側湾が原因でない場合、筋肉の硬直や反り腰を改善することで症状の改善が期待できます。その場合、整体などで行うマッサージが有効的で筋肉の柔軟性を高めたり、血行を促進することで狭くなった脊柱管を改善することができます。
広島周辺で腰部脊柱管狭窄症でお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!
腰部脊柱管狭窄症には、症状に応じて保険適応となる治療とそうでない治療があります。保険適用の手術は入院・リハビリが必要ですが、神経の圧迫を取り除くことで症状を改善します。一方、自費診療では生物学的製剤を使用し、日帰りで負担の少ない治療が可能です。
広島周辺にお住まいの方で、腰部脊柱管狭窄症でお悩みの方は、ぜひセラピストプラネットにご相談ください。セラピストプラネットは広島県広島市を拠点としている整骨院で、広島県内に10店舗を構えています。どの店舗も最寄り駅から徒歩1〜13分程度というアクセスの良さが特徴の一つです。どんな些細な症状でも、お気軽にご相談ください。一人ひとりの原因を突き止めて、解決への道筋を探し、一緒に改善を目指していきましょう。